新生児集中治療室(NICU)とは?

新生児集中治療室(NICU)とは?

 

体外受精などの不妊治療を受けている場合、自然妊娠に比べて多胎妊娠になる確率が上昇します。多胎妊娠になると早産になる可能性が高まります。双胎の出産では約40%の確率で早産となっています。多胎妊娠で生まれた新生児は低体重で生まれる可能性も高くなります。双子の場合ですが平均体重が約2100gとなっています。週数も足りていないことが多くなりますので、まだ身体の機能が完全に出来上がる前に生まれてしまいます。そうなると、どうしても医療の助けが必要になってしまいます。その場合は新生児集中治療室(NICU)に入院することになります。

補足となりますが、多胎妊娠が判明した時点で産婦人科の方からNICUを併設している大きな病院を紹介されることが多いです。そして実際に転院をするよう勧められます。出産だけをNICUのある病院でするのではなく、母体の経過観察も必要なため妊娠中期に入るくらいには転院をすることが多くなります。

ただし、説明があるのですがNICUのある病院で健診を受けて出産をしたからといっても、そこのNICUに入院できるとは限りません。NICUのベッドには限りがありますので、いざ自分が出産するときに、NICUが空いているとは限らないのです。
それなので、赤ちゃんが他の病院のNICUへ運ばれるケースがあるということも頭に入れておかなければなりません。

 

話を戻したいと思います。早産で生まれてしまった新生児は高度な治療を必要としているケースが多くなります。このNICUでの入院費用というのは、驚くくらいの高額な請求になります。1ヶ月の入院で数百万円という金額です。これはあくまでも一人につきの金額なので双子の場合ですと、2倍となります。
でも、日本には未熟児養育医療制度というものがありますので医療費に対する自己負担額は無料となります。ただ、食事代(ミルク代)は対象外になります。

生まれた赤ちゃんがNICUに入院が決まりますと、会計課から未熟児養育医療制度の話があります。
これを受けるにはいくつかの条件があります。

・出生時、体重が2000g以下である。
・呼吸器、循環器、消化器などの異常がある。

そのほか、けいれんや強い黄疸などがあり、医師がNICUでの治療が必要だと判断した場合に適応となります。
全国で指定された病院であること、0歳児であることも条件としてあります。
まず、未熟児養育医療制度を使うのであれば、市町村へ申請をします。そして病院側へも申請する旨を伝えておきます。

未熟児養育医療制度を使うと、入院でかかった医療費の自己負担額の全額もしくは一部を負担してもらえます。上記でもさらりと書きましたが、食事代(ミルク代)は支払いがあります。ただし、その赤ちゃんの家庭の徴収基準月額を上回っている場合には食事代が減額になります。支払いをした控えは、確定申告で医療費控除を受ける際に必要となりますので無くさずにきちんと保管をしておきましょう。子供が入院していた年の家族全体の医療費が10万円を超えていた場合に還付を受けることが出来ます。

 

低出生体重児に心配されること

 

平均的な体重や週数で生まれた赤ちゃんよりも、低出生体重児は小さいままで成長して、だいたい小学校へ上がるころになると追いついて他の子供と変わらない状態になります。妊娠29~32週目頃は脳や心臓・肺など内臓器官が発達する時期となります。妊娠34週目頃は自力呼吸が可能になる時期です。そのため、29週目よりも早く生まれてしまった場合には、それらが発達する前に生まれてしまいますので、さまざまな障害や後遺症が残る可能性が出てきてしまいます。少し前のデータになりますが、平成21年では全出産の9.6%が低出生体重児として生まれています。障害や後遺症は体重も関係していますが、在胎週数でも変わってきます。日本医療機能評価機構では、早産児でも妊娠32週以降である場合、低体重児であっても1400g以上である場合は脳性麻痺の起こる可能性は低くなると発表しています。

 

早産児に見受けられる症状

 

1.無呼吸発作
呼吸機能が未熟なために、呼吸がときどき止まることがあります。脈が途切れたりしてチアノーゼを起こします。34週未満で生まれた新生児に多く見受けられます。

2.呼吸窮迫症候群
肺機能がまだ未熟なために、十分な空気を取り込めずに呼吸が早くなったり、酸素不足でチアノーゼを起こしたりします。

3.新生児慢性肺疾患
出生時の急性呼吸障害のための治療により、肺が傷付いたりする場合があります。その場合、肺機能の低下がみられます。ほとんどは成長とともに改善されていきます。

4.胎便吸引症候群
お腹にいる間に赤ちゃんが胎便を出してしまい、それを吸い込んだために起こる呼吸障害です。

5.ウィルソン・ミキティ症候群
1500g未満、32週未満、低出生体重児に多くみられる症状で、胸が陥没しながら呼吸をする陥没呼吸、頻呼吸でチアノーゼが起こり、人工呼吸器や高濃度酸素療法が必要になります。

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